OTDRとは?光ファイバーの障害点探索と損失測定の基本|R4R

「断線しているはずなのに場所がわからない」——光ファイバー保守の現場でOTDRが欠かせない理由

「光ファイバーが断線しているはずなのに、どこが原因かわからない」

「新設工事の竣工検査で損失が規格値を超えた箇所を特定したい」

「定期保守で以前と同じ箇所のトレースを比較したい」

これらはすべてOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)で対応できる計測です。R4Rでは通信キャリア・建設会社・データセンター運営者からOTDRの選定相談をいただきます。本記事ではOTDRの仕組みと選び方を整理します。

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Q. OTDRとは何ですか?

A. 光パルスをファイバーに送出し、散乱・反射して戻ってくる光の強度と時間を計測することで、ファイバー全長にわたる損失分布を1本のグラフ(トレース)として可視化する計測器です。障害点の位置を距離(m)で特定できます。

測定項目何がわかるか主な用途
ファイバー損失(dB/km)区間ごとの伝送損失・劣化状況竣工検査・定期保守
接続損失・融着損失コネクタ・融着点の損失増加施工品質確認・障害診断
反射損失(ORL)コネクタ・断線箇所からの反射障害点特定・品質評価
ファイバー長ケーブルの実長確認竣工検査・在庫管理

OTDRトレースの読み方

縦軸が損失(dB)、横軸がファイバー長(m・km)のグラフをトレースと呼びます。正常なファイバーは一定の傾きで右下がりになります。トレース上に現れる代表的なイベントは次の通りです。

  • スパイク(上向きピーク):コネクタや機械的スプライスからのフレネル反射。高さが大きいほど反射損失が多い。
  • ステップ(下向きの段差):融着点や局所的な損失箇所。段差の大きさが損失量を示す。
  • 急激な落ち込みと消失:断線箇所。それ以降のトレースが消える。距離表示で障害点の位置を特定できる。

機種選びで確認すべき3つのスペック

  • ダイナミックレンジ(dB):測定できる最大損失量。長距離幹線には35dB以上、データセンター内短距離用なら20〜25dBで十分なことが多い。
  • 距離分解能(m):隣接する2つのイベントを区別できる最小距離。短距離・高密度配線では0.1m以下の高分解能が必要。
  • デッドゾーン(m):大きな反射イベント直後の測定困難な区間。近距離コネクタを評価する場合は短いデッドゾーンが重要。

また、測定波長(1310nm・1550nm・1625nmなど)がテスト対象のシステムと合っているかも確認が必要です。選び方の基本は中古計測器の選び方・買い方 完全ガイドでより詳しく解説しています。

用途別チェックリスト

通信キャリア・長距離幹線

  • ダイナミックレンジ35dB以上の機種か
  • 1310nm・1550nm・1625nmのマルチ波長対応か
  • 測定データの自動保存・レポート出力機能はあるか

データセンター・構内配線

  • 短距離高分解能モード(距離分解能0.1m以下)に対応しているか
  • 多心ファイバーの一括管理機能はあるか
  • コンパクト・軽量で現場での取り回しがよいか

施工会社・竣工検査

  • 自動測定・自動判定機能で作業効率を上げられるか
  • 報告書フォーマットへの直接出力に対応しているか
  • バッテリー駆動時間は現場作業に十分か

中古OTDRの導入メリット

OTDRは特定の工事案件や定期点検のために必要なケースも多く、中古品の活用でコストを大幅に抑えられます。

  • 高額機器を低コストで導入:新品で数十〜百万円超の機種が中古で大幅に安くなるケースがある。
  • 廃盤・希少機種にも対応:安藤電気(ANDO)など旧メーカーの機種もR4Rのネットワークでお探しします。
  • 複数台の同時確保も相談可能:大規模工事での複数台手配もお気軽にご相談ください。

まとめ:OTDR選びの基本

  • 用途(長距離幹線・構内配線・竣工検査)を先に決める:用途でダイナミックレンジと分解能の要件が変わる
  • ダイナミックレンジは測定距離に合わせる:長距離は35dB以上、短距離は20〜25dBで十分なことが多い
  • デッドゾーンは近距離評価で重要:コネクタを近距離で評価する場合は必ず確認する
  • 測定波長がシステムと合っているか確認する:1310nm・1550nm・1625nmの組み合わせを事前にチェック

「用途を伝えれば必要な機種を提案してほしい」というご相談もR4Rまでお気軽にどうぞ。

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中古計測器の選び方全般については中古計測器の選び方・買い方 完全ガイドもあわせてご覧ください。