FLIR・NEC Avio・Hikmicro…主要ブランド比較とおすすめモデル【中古サーモグラフィー購入ガイド】

あなたの現場に最適な一台は?用途と予算で選ぶ、賢い中古選び

サーモグラフィーは、温度を「見える化」できる強力な測定機器です。建築診断や電気設備点検、製造現場の品質管理、さらには研究開発まで幅広く活用されています。

しかし、いざ導入を検討すると「メーカーごとの違いが分からない」「どれを選べばいいの?」と悩む方も多いはず。特に中古で購入する場合、ブランド特性を理解しておくことで、コストを抑えつつ失敗しない選び方が可能になります。

この記事では、中古市場でも人気の高いFLIR・NEC Avio・Hikmicroの3大ブランドを比較し、それぞれの強み・弱み・おすすめモデルをご紹介します。

サーモグラフィー主要ブランドを選ぶポイント

解像度・温度分解能(NETD)

解像度は画像の細かさ、NETDは温度変化の検出能力を表します。高解像度・低NETDの機種ほど微細な温度差を鮮明に映し出せます。

波長域と用途適合性(LWIR/MWIR)

  • LWIR(長波長赤外):建築診断や電気設備点検など一般用途に最適
  • MWIR(中波長赤外):高温物体やガス検知など特殊用途向け

インターフェース・解析ソフト

データの保存形式や解析ソフトの使いやすさも選定基準の一つ。ブランドによって付属ソフトの機能や互換性が異なります。

校正・メンテナンス対応

中古購入では、校正履歴や修理対応の可否が重要。国内サポート体制があるか確認しましょう。

FLIR(米国)|世界シェアNo.1ブランド

特徴・強み

  • 高感度・高解像度モデルが豊富
  • 世界的に実績があり、業界標準として採用例が多い
  • 建築から産業、軍事まで幅広いラインナップ

弱み

  • 新品価格は高め
  • 海外モデルは仕様や言語設定に注意

中古市場で人気のモデル

  • FLIR E6-XT:解像度240×180、NETD <0.06°C、建築・電気点検向け
  • FLIR T540:回転可能レンズ搭載、現場作業性が高い
  • FLIR C5:ポケットサイズで携帯性抜群

おすすめ用途

建築診断、電気設備点検、研究開発など幅広く対応

NEC Avio(日本)|国内サポートと堅牢設計

特徴・強み

  • 日本製ならではの精密さと信頼性
  • UIが日本語対応で操作性が高い
  • 国内修理・校正対応がスムーズ

弱み

  • モデルバリエーションは海外ブランドに比べ少なめ

中古市場で人気のモデル

  • InfReC R500:高解像度・高感度モデル、産業・建築両対応
  • Thermo G120:電気設備や配管の異常検知向け
  • Hシリーズ:教育・研究向けのエントリーモデル

おすすめ用途

電気設備点検、製造ライン監視、教育用途

Hikmicro(中国)|コストパフォーマンス重視

特徴・強み

  • 低価格で導入しやすい
  • 小型・軽量モデルが多く現場携帯に向く
  • 近年性能向上が著しい

弱み

  • ハイエンド機種は少ない
  • 国内サポートは要確認

中古市場で人気のモデル

  • Hikmicro B20:建築診断向けエントリーモデル
  • G60:高解像度+大型画面で現場作業性◎
  • Pocket2:超小型で簡易検査向き

おすすめ用途

初期導入、現場携帯、簡易検査

用途別おすすめモデル比較表

用途例 FLIR NEC Avio Hikmicro
建築診断 FLIR E6-XT InfReC R500 B20
電気設備点検 FLIR T540 Thermo G120 G60
製造ライン監視 FLIR Aシリーズ InfReC Nシリーズ G40
教育・研究 FLIR C5 Hシリーズ Pocket2

中古で購入する際の注意点

  1. 校正履歴の有無:測定精度の信頼性確保
  2. バッテリー寿命:交換可否とコストを確認
  3. レンズ・センサーの状態:傷や曇りは性能に影響
  4. 付属品の有無:充電器・ケーブル・ソフトウェア

まとめ|ブランド特性を理解して最適な1台を選ぼう

FLIR=性能と実績、NEC Avio=国内サポート、Hikmicro=低価格

中古市場なら、これらのブランドを新品より大幅に安く導入できます。用途と予算を整理し、最適なモデルを選びましょう。