【5分で分かる】測定器の基本用語「波形」「周波数」「ノイズ」って何?

オシロとスペアナは何が違う?「波形」「周波数」「ノイズ」の基本
「波形を見て」と言われても…測定器の基本、自信を持って説明できますか?
新入社員の方、専門外の測定を任された方、そして改めて基本をおさらいしたいベテランの方へ。
測定器の世界で当たり前に使われる「波形」「周波数」「ノイズ」という言葉。その本当の意味を、あなたは正しく理解できているでしょうか?
この記事では、電気・電子の世界の「共通言語」とも言える3つの基本用語を、身近な例えを交えながら、世界一分かりやすく解説します。
電気の「姿」そのもの ― 『波形』とは?
- 一言でいうと:時間の経過と共に、電圧や電流がどう変化したかを示す「電気の履歴書」です。
- 身近な例え:病院の心電図のグラフを思い浮かべてください。心臓の鼓動(電圧の変化)が、時間と共にギザギザの線(波形)として記録されていますよね。電気の世界で見ている「波形」も、本質はあれと同じです。
- これを見る測定器は? → オシロスコープ電気の「姿」を時間軸で捉えるのが得意なオシロスコープを使います。信号が設計通りのきれいな形をしているか、意図しない乱れはないか、といったことを視覚的に確認できます。
電気の「個性」や「成分」― 『周波数』とは?
- 一言でいうと:波形が1秒間に何回繰り返されるか、という「波の細かさ(振動数)」のことです。単位はHz(ヘルツ)で表されます。
- 身近な例え:ギターの弦をイメージしてください。太くて低い音の弦はゆっくりと振動し(周波数が低い)、細くて高い音の弦は素早く振動します(周波数が高い)。周波数は、電気信号にとっての「音の高さ」のようなものです。
- これを見る測定器は? → スペクトラムアナライザある信号に「どんな周波数の成分が、どれくらいの強さで含まれているか」を分析するのが得意なスペクトラムアナライザを使います。無線通信の評価や、ノイズの周波数成分を特定する際に不可欠です。
測定の「邪魔者」― 『ノイズ』とは?
- 一言でいうと:本来観測したい信号(主役)に混入してしまう、あらゆる「不要な電気信号(脇役)」のことです。
- 身近な例え:クリアな音声を聞きたいラジオに「ザー」という雑音が入ったり、静かなコンサートで誰かが咳払いをしてしまったりするようなもの。これらが電気の世界におけるノイズです。ノイズは、回路の誤動作や性能劣化の大きな原因となります。
- これを見る測定器は? → 電源品質アナライザ、ノイズテスタなどノイズには様々な種類があり、その原因を特定するのは簡単ではありません。そんな時、電源品質アナライザやノイズテスタといった専門の測定器が活躍します。これらの測定器で連続的にデータを取ることで、「いつ、どのようなノイズが、どこから発生しているのか」という不具合箇所の特定に繋げます。
「何を見たいか」で道具は決まる|R4Rの測定器選びサポート
これまで見てきたように、「波形」「周波数」「ノイズ」では、見るべき対象も、使うべき測定器も全く異なります。
私たちR4Rでは、お客様が「何に困っていて、何を明らかにしたいのか」を丁寧にお伺いし、最適な測定器をご提案します。
- 「まずは基本から測定に慣れたい」→ そんなお客様には、オシロスコープとスペクトラムアナライザの基本セットを、中古で安価に揃えるご提案が可能です。
- 「製品から発生する原因不明のノイズを特定したい」→ そんなお客様には、電源品質アナライザやノイズテスタを用いた、より専門的な調査方法と機材をご提案します。
お客様の課題解決こそが、私たちの使命です。
【まとめ】
- 波形は電気の「姿」、周波数は「成分」、ノイズは「邪魔者」。
- そして、それぞれを捉えるためには、オシロスコープ、スペクトラムアナライザ、電源品質アナライザといった、異なる専門の「目」が必要です。
測定器に関する「?」が浮かんだら、どんな基本的なことでも構いません。ぜひ一度、私たちR4Rにご相談ください。