非破壊検査とは?鉄筋探査・ファイバースコープ・金属探知器の選び方と使い分け

「壊さずに調べる」技術——建設・インフラ・製造現場で使われる非破壊検査機器の基本

「コンクリートの中の鉄筋の位置を確認したいが、どの機器が必要か」

「配管内部の腐食をカメラで確認したい」

「埋設ケーブルの位置を地上から特定したい」

これらはすべて非破壊検査(NDT:Non-Destructive Testing)の領域です。R4Rでは建設会社・インフラ管理者・製造業の品質保証部門から非破壊検査機器の選定相談をいただきます。本記事では主要な非破壊検査機器の種類と選び方を整理します。

Q. 非破壊検査とは何ですか?

A. 対象物を破壊・損傷することなく、内部の欠陥・状態を調べる検査技術の総称です。

機器カテゴリー何を調べるか主な現場
鉄筋探査機コンクリート内の鉄筋の位置・径・かぶり厚建設・土木・既存建物の調査
ファイバースコープ・管内検査カメラ配管・タンク・狭小部の内部状態設備保全・インフラ点検・製造ライン
金属探知器・ケーブル探知器地中埋設物・配管・ケーブルの位置工事前の埋設物確認・ガス管・電線管理
超音波測定器材料の厚さ・内部欠陥・亀裂の検出鋼材・溶接部の品質管理・腐食診断
ピンホール探知器防水・防食コーティングの欠陥橋梁・タンク・屋根防水の品質管理

鉄筋探査機の選び方

コンクリート構造物の補修・改修・解体時に、内部の鉄筋位置を事前に把握することは安全上必須です。

電磁誘導式(カバーメータ)

  • 最も一般的な方式。電磁誘導で鉄筋の位置・かぶり厚を測定
  • 測定深度は通常80〜120mm程度。深い鉄筋の探査には限界がある
  • 代表機種:Proceq Profometer・HILTI PS200など

レーダー式(GPR)

  • 電磁波を照射して反射から内部構造を画像化
  • より深い位置(500mm以上)の探査が可能
  • 鉄筋以外の埋設物(空洞・配管)も検出できる

選定のポイント:調査対象のかぶり厚・探査深度・必要な精度を先に確認してください。電磁誘導式は安価・操作簡単。深い探査や画像化が必要ならGPR型が必要です。

ファイバースコープ・管内検査カメラの選び方

内視鏡型の検査機器で、人が入れない狭い空間・配管内部を映像で確認します。

選定ポイント確認内容
挿入部の径検査する配管・空間の内径より細いものを選ぶ
挿入部の長さ検査箇所までの距離に合わせる(1m〜30m以上)
防水性能水中・液体中での使用はIP67以上が必要
映像出力・記録報告書作成には動画・静止画の記録・出力機能が必要
先端の可動性湾曲した配管では先端アングル機能(上下左右)が必要

金属探知器・ケーブル探知器の選び方

工事前の埋設物確認・ガス管・水道管・電力ケーブルの位置特定に使います。事故防止の観点から建設現場での使用が法令で定められているケースもあります。

  • 探知深度:一般的な埋設管・ケーブルは地下0.5〜2m。必要な探知深度を確認
  • 金属・非金属の判別:ガス管(金属)と塩ビ管(非金属)を区別できる機種が必要なケースあり
  • 周波数切替:複数の周波数で探査できる機種は検出精度が高い

用途別チェックリスト

建設・解体現場

  • 鉄筋探査機(電磁誘導式またはGPR)はあるか
  • 工事前の埋設物確認用ケーブル探知器はあるか
  • 測定データの記録・報告書作成機能はあるか

設備保全・プラント

  • 配管内部確認用のファイバースコープ・管内カメラはあるか
  • 肉厚測定用の超音波厚さ計はあるか
  • 高温・腐食環境での使用に対応しているか

製造業・品質管理

  • 溶接部・鋼材の内部欠陥検出に超音波探傷器が必要か
  • コーティング・防水層の欠陥確認にピンホール探知器が必要か
  • 校正証明書が必要か(ISO9001・品質管理規格対応)

校正証明書については中古計測器を購入する際の校正証明書とは?よくある疑問にQ&Aで回答もご参照ください。

中古非破壊検査機器の導入メリット

非破壊検査機器は特定の検査案件のために一時的に必要なケースも多く、中古品の活用でコストを大幅に抑えられます。

  • 高額機器を低コストで導入:GPR型鉄筋探査機・高機能ファイバースコープは新品数百万円が中古で大幅に安くなるケースがある
  • 在庫がない機種もお探しします:R4Rのネットワークで廃盤・希少機種にも対応

まとめ:非破壊検査機器選びの基本

  1. 何を・どこで調べるかを先に決める:鉄筋位置・配管内部・埋設物・材料欠陥で必要な機器が全く異なる
  2. 鉄筋探査は深度と精度で選ぶ:浅い→電磁誘導式、深い・画像化→GPR式
  3. ファイバースコープは径・長さ・防水性を確認:検査環境に合った仕様を選ぶ
  4. 報告書提出には記録・出力機能が必須

「用途を伝えれば必要な機器を提案してほしい」というご相談もR4Rまでお気軽にどうぞ。

▶ 非破壊検査機器の在庫確認・お見積もりはこちら

中古計測器の選び方全般については中古計測器の選び方・買い方 完全ガイドもあわせてご覧ください。