pH計・溶存酸素計・濁度計の選び方:水質測定の基本と計測器の使い分け

「pH計があれば水質管理は完璧」は間違い——測定項目ごとに必要な機器が異なる理由

「河川の水質調査に必要な機器を一式揃えたいが、何が必要かわからない」

「pHだけ測っていたが、溶存酸素も測るよう指示された」

「浄水場の管理に使う計測器の選び方が知りたい」

R4Rでは環境調査会社・研究所・水処理施設・大学から水質測定器の選定相談をいただきます。水質測定は目的によって必要な機器が全く異なります。本記事では主要な水質測定器の種類と選び方を整理します。

Q. 水質測定に必要な機器はどう決まりますか?

A. 測定する水質項目と用途によって決まります。「水質測定=pH計」ではありません。

測定項目必要な機器主な用途
水素イオン濃度(pH)pH計河川・排水・培養液・土壌溶液の酸性・アルカリ性管理
溶存酸素量(DO)溶存酸素計河川・湖沼の水質評価・養殖・排水処理
濁り(SS・濁度)濁度計浄水管理・河川環境調査・排水モニタリング
残留塩素残留塩素計水道水・プール・食品工場の衛生管理
塩分・電気伝導率塩分計・伝導率計海水・汽水域調査・純水製造管理

pH計の選び方

pH計は水質測定の基本です。選定時は以下を確認してください。

  • 測定レンジと分解能:一般的なpH 0〜14・分解能0.01で多くの用途に対応。精密測定では±0.001が必要なケースも
  • 防水・防塵性能:野外・現場での使用にはIP67以上の防水性能が必要
  • 電極の種類:複合電極(参照電極内蔵)が一般的。高温・高塩濃度・タンパク質を含む試料では専用電極が必要
  • 温度補正機能:pHは温度依存性があるため自動温度補正(ATC)機能が必須
  • 校正方法:2点校正(pH4・pH7)または3点校正(pH4・pH7・pH10)に対応しているか

溶存酸素計(DO計)の選び方

溶存酸素(DO)は水中の酸素量を示します。河川の健全性・養殖管理・排水処理の効率評価に不可欠です。

測定方式特徴向いている用途
隔膜電極式電解液が必要・定期的な膜交換が必要定点観測・実験室
光学式(蛍光式)メンテナンスが少ない・安定性高い現場調査・連続測定

用途別チェックリスト

河川・環境調査

  • pH・DO・濁度・電気伝導率を1台で測定できる多項目水質計があるか
  • 野外使用に耐える防水性能(IP67以上)があるか
  • データロガー機能または外部記録への出力ができるか
  • 校正証明書が必要か(行政提出データには必須)

実験室・研究

  • 測定精度・分解能は研究の要求仕様を満たしているか
  • PC接続・自動データ記録に対応しているか
  • 特殊試料(高塩・高タンパク・高温)への対応が必要か

水処理施設・工場

  • 連続測定・自動記録に対応しているか
  • 警報出力機能があるか
  • 定期校正・メンテナンスの容易さ

中古水質測定器の導入メリット

水質測定器は新品では高額になるケースが多く、特に多項目同時測定の高機能モデルは数十万円〜になります。R4Rでは中古品の活用で同等性能を大幅に低コストで導入されるお客様が多くいます。

  • コスト削減:新品の30〜60%程度で同等性能を確保
  • 複数台の同時調達:多点同時測定・予備機確保が予算内で可能
  • 校正証明書付き納品:行政提出データにも対応可能

中古計測器の導入メリット全般については中古計測器を購入するメリット・デメリットとは?失敗しない選び方をR4Rが解説もご参照ください。

まとめ:水質測定器選びの基本

  1. 測定項目を先に決める:pH・DO・濁度・塩分など必要な項目を用途から逆算する
  2. 使用環境を確認する:野外・現場では防水性能・携帯性が重要
  3. 校正証明書の要否を確認する:行政提出・研究論文には必須
  4. 中古で複数台揃える選択肢がある:多点同時測定・予備機確保に有効

「用途を伝えれば必要な機器構成を提案してほしい」というご相談もR4Rまでお気軽にどうぞ。

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中古計測器の選び方全般については中古計測器の選び方・買い方 完全ガイドもあわせてご覧ください。